経営者の輪Vol.96 「中西工業株式会社 中西 栄介さん」伊勢崎市今井町

Vol.96 中西工業株式会社 中西 栄介さんの巻

今回は、伊勢崎市今井町にある「中西工業株式会社」の中西栄介さんをご紹介します。

プロフィール

中西 栄介(なかにし えいすけ)さん 

伊勢崎市曲輪町出身

中西栄介さんは、市内今井町にある中西工業株式会社の東京営業所で所長を務めていらっしゃいます。自分で見つけた就職先を経て、お父さまが経営する株式会社中西工業に入社。工学部出身でありながら営業職を続ける中西さんに、現職の醍醐味などをうかがいました。

目立ちたがりの少年時代起こした事件(?)も目立ちすぎ!?

お父様が、子供会の幹事をしていた関係上「子どものころは、1年が祭りや町内対抗行事などの地域行事で回っていた」と話す中西さん。目立ちたがりだった、と話すご自身も相撲に精を出し、日々練習を積んでいたそうです。

「子どものころは、随分、母を困らせたみたい。木にしばりつけられて叱られたことを覚えています」と、温厚そうな外見からは想像もつかないお言葉が。最も思い出に残っているのは、小学校5年生のときに起こしたある事件(?)です。

学校のある平日、友だち3人で前橋にできたという憧れのお店で買い物をしよう、と学校へ行くふりをして近くの神社に集合。そこにランドセルを隠して、計画を実行しました。何食わぬ顔で戻ってきたとき、中西さんたちが目にしたのは慌てふためく大勢の人たちとパトカーの姿。無断欠席を心配した先生が自宅にかけた1本の電話から、中西さんたちが学校に行っていないことがわかり「誘拐ではないか?」と大騒ぎになっていたのです。連絡を受けて慌てたお父さまは、スピード違反で警察に車を止められるものの「子どもが誘拐されたかもしれない」という緊急事態ゆえのこと、気を利かせてくれた警察官が運転するパトカーに先導してもらって自宅まで帰ってきたそうです。

さぞかし叱られるだろうと思いきや「母からは随分叱られましたが、父からはほどほどに、くらいでさほど叱られませんでした」。このとき、中西さんは後に自分の「上司」となるお父さまの大きさに気づかされたのかもしれません。

転機となったバレーボールとの出会いから

「目標に向かって何かをやり遂げる、という姿勢を植え付けてくれたのはバレーボールでした」と中西さん。中学入学時、170cm、100kgという中西さんの恵まれた体格が顧問の目に止まり、バレーボール部に勧誘されました。このバレー部は、関東大会や全国大会にも出場するほどの実力派チーム。練習も朝早くから夜遅くまで、とハードでしたが、バレーボールという経験を通して中西さんは「目標に向かって全力で取り組む」という習慣を身につけるようになるのです。体重も40キロ落ちて、体もぐっと引き締まりました。

高校時代もバレー部に在籍。3年生で進路を選ぶ際「どこかに会社を継ぐ、という気持ちがあったのでしょう」と言う中西さんは、工学部の機械工学科に進学しました。在学中、種子島宇宙センターでロケットの発射実験を見学する機会に恵まれ、同センターへの就職を希望しますがご両親の反対で断念。「そんなに意地悪するなら実家に帰らない、と都内で就職先を見つけて勤めました」と、当時を思い出して微笑みます。「実家に帰らない」と意地を張った中西さんですが、勤めたのは設備会社。「中西工業」に寄せた心を表すような選択です。しかし、配属先はケーブルテレビなど電機に関する事業部。しかも、興味のある「設備」とは異なる部署へ度々異動を命じられたため、本来自分の望むことをしよう、と伊勢崎に戻る覚悟を決めました。

相手の真意を読む…難しいけれど面白味にあふれる営業職

中西工業株式会社に入社して2年間は、現場作業に携わりながら仕事を覚えた中西さん。その後、ISOの取得に向けて社内のシステム整備を始めました。ISO9001と14000を取得した同社ですが「ひとつの部署で9001を取るところは少なくありませんが、会社全体で取得したのはウチが初めてではないでしょうか?」と中西さん。この判断が、のちの14000取得の際にも大きく役立ったといいます。

現在、中西さんは東京営業所の所長として主に営業担当をしています。営業職の難しいところは「真意のくみ取り方」と中西さん。相手のニーズをしっかり聞いていたつもりでも、実際、相手が希望する奥の奥まで届いていなかった、という経験を繰り返すうち「相手のことを考えぬいて相手があえて口に出して望まなかった提案をすることで、逆に『こんなことまでしてくれるの?』と喜んでいただける。そんなときは最高です」と話します。

仕事を通して「効率の良いシステムづくりは大事。けれども、システムに則ってやっているだけではダメ。肝心なのはあくまでも人間の心や感性。それを埋めるのがシステム」と感じるようになったと言います。そのために必要なのは、なんといってもコミュニケーション。メールを出した後に「メール送っておいたよ」とひと言、声を掛ける。「無駄なことに思われるかもしれないけれど、相手が次のアクションを起こしやすくするためにも必要だと思うんです」(中西さん)。このように人にしかできない細やかな心遣いがコミュニケーションを充実させ、仕事も人間関係もスムーズにするのです。それに付け加えて、中西さんの優しい柔らかな笑顔も大きなファクターとなっていることは間違い有りません。

会社情報

中西工業株式会社

◆住所:群馬県伊勢崎市今井町732-1
◆TEL:0270-25-5900
◆営業時間:8:15~17:30
◆定休日:隔週土曜日、日曜日
◆業務内容:管工事、各種設備、食肉食品プラント設計~施工

取材日 平成20年7月

応援します商売人!
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!

あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。

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