今回、お話を伺うのは、8hammer株式会社 兼 一般社団法人ISESAKI eSPORTS協会の牛込啓輔さん。家業を継ぐ使命感を胸に育ち、スポーツに打ち込んだ青春時代を経て、自分探しのために進学した牛込さん。就職後、自分を見失い「暗黒の時代」を経験するものの、意外なところに転機がありました。営業やイベントプロデューサーとして活躍する牛込さんに、これまでの歩みと目標を伺いました。
牛込 啓輔(うしごめ・けいすけ)さん 前橋市出身 前橋市在住
お祖父さま、お父さまと兼業農家を営む家の3人きょうだいの長男として生まれた牛込さん。幼な心にお祖父さまが米作りをする様子を「カッコイイ」と感じていたそう。時折、農業の手伝いをする中で作物が育っていく面白さややりがいを感じ、将来は家業を継ごうと思うようになりました。しかし「改めて振り返ると、牛込家を守り続けることへの使命感の方が大きかったかもしれない」と語ります。 スポーツ万能、体を動かすことが大好きな牛込さんは、幼稚園から水泳を始め、小学校では硬式テニスに熱中。中学で軟式テニスに移り、高校では再び硬式テニスに打ち込みました。中学・高校では部長を経験し、リーダーシップを学んでいきます。 特に高校時代は進学校で、周りが文武両道を目指す中、牛込さんは部活にさらに打ち込みたいと考えていました。朝は誰よりも早く練習し、夜も残ってラケットを振る。その姿勢に共感してくれる仲間が次第に増えていきました。この経験から「チームをまとめる難しさとその先にある充実感を味わうことができた」といいます。 高校卒業後、高崎商科大学に進学します。「特別に商学を学びたかったわけではなく、当時は本当に自分の好きなものが分からなかった」と本音をポロリ。家族の応援もあり、自分探しのための進学だったと話します。
折角のチャンスを最大限活かそうという意欲と、「何か残さなければ」という危機感から大学時代はいろいろなことに挑戦しようと決意。オープンキャンパスのスタッフ、カナダ留学、ブレイクダンスなど、今までやったことのないこと、今でしかできないことにチャレンジしていきました。アドビと楽天のコラボで開催されたPhotoshopのプレゼン大会では学内3位に入賞。ダンスサークルではサークル長も務め、メンバー集めやイベント企画にも奔走。20人近くのメンバーを抱えるサークルへと成長しましたが、途中で部員の脱退、卒業もあり、一時はメンバーが牛込さん1人という試練も経験しました。それでも、県内9大学合同ダンス連盟の本部運営にも携わりながら、人を集めることの難しさを痛感。その中で人の力の大きさ、仲間の大切さに改めて気づきました。 ゼミでは、経営学(ベンチャー・マネジメント)を専攻。お祖父さま、お父さまが携わってきた農業と建築の両立を心に留めつつ、卒業後は戸建分譲住宅を主軸とする総合不動産企業に就職しました。社内の誰もが認める結果を出すものの2年後に退職。休職やお父さまの仕事の手伝い、リフォーム会社勤務を経て、再び休職と、目標を見失った時期を過ごしました。牛込さん曰く「まさに暗黒の時代」に光が差し込んだのは26歳のとき。お母さまが見つけてくださった求人情報、群馬県庁32階に設けられた「NETSUGEN」のスタッフ募集広告でした。NETSUGENは、新たなビジネスや地域づくりにチャレンジする人たちが集まり、交流を通じてイノベーションを生み出すための「官民共創スペース」。NETSUGENでのアルバイトが無事に決まり、フロントスタッフとしてコワーキング管理やお客さまの対応をする毎日が始まりました。 さまざまな人が訪れるNETSUGENでの仕事に就くことで、牛込さんの中で活気に満ちた時間が再び動き出しました。そして、ここには転機ともなる人との出会いが待っていました。 それが、8hammer株式会社の社長、土井一樹さんでした。同社は、映像・動画制作とライブ配信を核に、企業や地域のデジタルプロモーションを支援するクリエイティブ企業。会話の中から牛込さんがMCの経験があることを知った土井社長は、牛込さんをイベントMCに誘うのです。大学時代、焦燥感に見舞われながら、さまざまな挑戦を続けた日々。その努力の軌跡が、この瞬間に新しい扉を開くチャンスへとつながったのです。こうして伊勢崎駅前で初開催となる大事なイベント――eスポーツ体験会のMCを務め、見事に成功を収めました。この経験をきっかけに、牛込さんは同社に入社。営業職として新たなスタートを切りました。
今までの営業と異なるのは、今回扱う商材が「無形」であること。飛び込み営業やテレアポなどでがむしゃらに活動しましたが、なかなか実を結ぶことはありませんでした。収穫を得られないまま、肩を落として会社に戻る、、、。「この時期が最も辛かった」と振り返ります。 地道な努力はやがて実を結び、牛込さんを慕う人たちとのつながりが少しずつ仕事へと広がっていきました。さらに縁を通じてイベントプロデュースを任されるようになり、ライブ配信なども経験。数々の現場を通じて成長を重ねていきました。この経験から牛込さんは、「伝手や縁など“人とのつながり”こそ最大の財産である」と改めて実感したといいます。 今では、イベントプロデューサーとしても活躍。携わったすべての仕事が心に残っていますが、中でも2023年2月のデジスポISESAKIフェス2025は忘れられない経験になりました。 スポンサー集め、大会運営、会場運営など、すべてに携わった初めての大規模イベント。苦労の末、3500人もが集まる大成功のイベントとなったのです。「やっと終わった」という開放感が広がりましたが、本当の充実感を覚えたのはもっと後だったといいます。 改めて多くの人の力を借りた末の成果であったこと、仲間と共に乗り越えたこと。それらが重なり、本当に良かったと心から思えたのは、大会が終わってしばらくしてからのことでした。 現在の目標は「数字を上げていくこと」。しかし、牛込さんのいう「数字」には深い意味が込められています。 「数字はお客さまの喜び度合いを示すもの。だからこそ、その数字を追い求めていきたい」と語ります。「暗黒の時代」を経て、多くの人との出会いと経験を通じて見つけた、牛込さんらしい目標です。 その中で、牛込さんが大切にしているのは私生活でのルーティン。起床後のベッドメイキング、鏡を見てセルフイメージを高める、コールドシャワーを浴びて出社。退社後は、ジムでトレーニングを重ね、食事にも気を付ける。習慣づくりが結果を生み出すことに気づいたからこそ、成果が出にくいときは習慣を見直し、軌道を整えるようにしているのだそうです。 いつでも誰かに何かを与える「Giver」でありたい、と力強く語る牛込さん。そんな牛込さんの眼差しには、これから先も多くの人と喜びを分かち合い、未来を切り拓いていく希望が満ちています。
8hammer株式会社 ◆住所/前橋市大友町3-24-1 ◆設立/2017年11月29日 ◆営業時間/9:00〜18:00 ◆休日/土曜、日曜 ◆従業員/5人 ◆業務内容/動画制作、ライブ配信、イベント制作、教育関連事業など 取材日 2025年10月
8hammer株式会社のHPはこちら
あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。
※ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)
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