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おじゃましま〜す Vol.262  『清水警察犬・家庭犬訓練所(ドッグスクールしみず)』さん

第259回は…清水義教さん(赤堀町)率いる日本チーム 災害救助犬世界大会で悲願の初優勝!

トロフィーを掲げる頼れるチームリーダー
トロフィーを掲げる頼れるチームリーダー
優勝を喜ぶ日本チーム 

災害救助犬は、地震、台風、土砂崩れなど災害が起きたときに被災地に出向き、倒壊した建物や土砂に埋もれた人を捜索する犬たち。その実力とチームワークを競う世界大会が今年6月にトルコで開かれ、一般社団法人ジャパンケネルクラブから派遣された日本チームが初優勝に輝きました!

チームリーダーを務めたのが、清水警察犬・家庭犬訓練所(伊勢崎市赤堀今井町)所長・清水義教さん。伊勢崎にこんなにスゴイ方がいらしたなんてーー!! 早速、世界大会での様子や勝因、今年からスタートした「犬のようちえん」についてお尋ねしました。

日本チームに重なる不利な条件

チームリーダーとして指示を出す清水さん 
作戦を確認し合う日本チーム 

表彰式会場に流れる「君が代」を聞きながら、感極まって涙を流す人がいました。それが、優勝した日本チームのリーダーを務めた清水義教さんです。

 

「FCI災害救助犬チームワールドチャンピオンシップ」は、国際犬業連盟(FCI)が主催する世界規模の救助犬競技大会。リーダー1人、指導手(犬とペアを組むハンドラー)3人、災害救助犬3頭が一つのチームとなり、災害現場に見立てた環境で難度の高い捜索やチームワークを競い合うものです。

 

日本チームは第一回大会から出場していますが、優勝は初めて。実は、この大会は日本チームにとって不利な条件が多いのです。

ひとつは、地理的な問題。大会が開かれるのはヨーロッパ。参加国の多くはヨーロッパ諸国で、移動はほとんど陸路です。ところが、遠く離れた日本は空路を使用。人も犬も13時間かけて飛行機で移動するため、どうしても疲労やフライトストレスが伴います。もうひとつは、大会の会場となる建物の素材。日本の住宅は木、瓦、紙などが使われますが、ヨーロッパの建築物は石やレンガが中心です。素材の違いは、嗅覚判断に影響を及ぼします。

 

今回、参加した3頭の犬たちは国内大会で上位に入賞。3頭のうち2頭は過去の大会にも参加し、実際に能登半島の被災地でも活躍した経験があります。3月から大会に向けての練習がスタート。清水さんは、その中でそれぞれの個性を見極めながら作戦を練りました。

いきなりピンチ! 1頭目で作戦が、、、

指示を受けて救助に向かうネネ 
要救助者を発見し、指導手に伝えるアッシュ 

成田からイスタンブールまで13時間というロングフライトでしたが、犬たちはとても落ち着いていたといいます。

 

 

日本チームが参加したのは、服従訓練と瓦礫捜索。服従訓練は、どのような状況下でも落ち着いて指導手の指示通り動いたり、怖がらずに安定した行動をとったりできるかを評価されます。瓦礫捜索は、倒壊した建物の中から20分の制限時間内に3人の要救助者を見つけます。得点のルールは

・要救助者を1人見つけるごとに100点(最大300点)

・指導手とのチームワーク:50点

・チームリーダーの指示や戦略:50点

の合計400点満点で採点され、さらに服従訓練の得点が加算されます。最終的に、もっとも高い合計得点を出したチームが優勝となります。

 

 

大会初日、瓦礫捜索の会場となったのは5000平米の敷地に立つ築15年のトルコ様式の家屋。実際に火災にあって倒壊した建物でした。

清水さんは、まず最年長で経験豊富なネネ(8歳・ラブラドール・レトリーバー)が元気よく先陣を切って1人目を発見。次いで、前回大会も経験したクノス(7歳・ラブラドール・レトリーバー)が順調に2人目を発見し、最後は初挑戦のアッシュが無事に3人目を見つけ出すというシナリオを作りました。清水さんと3人の指導手はトランシーバー片手に準備OK。いよいよスタートの時を迎えました。

 

ところが、頼りにしていたネネがスタート地点に留まり思ったように建物に向かわないのです。ネネの指導手が盛んに指示を送る中、清水さんはほかの指導手に現状を伝えながら急きょ作戦を変更。クノスとアッシュを先に向かわせました。初参加のアッシュに続いてクノスと2人の要救助者を発見。ここで日本チームは、さらに気を引き締めます。過去、瓦礫捜索でいつも2人までしか発見できず、表彰台を逃していたからです。

しかし、今回は違いました。落ち着きを取り戻したネネも無事人影を発見。開始から18分、制限時間ギリギリでのパーフェクトな発見でした。ここで300点を獲得。清水さんも最高位となるVグレードの評価を得て、日本チームは見事トップで瓦礫捜索を終えました。

服従訓練。息もぴったり! 
落ち着いて梯子を渡るクノス 

2日目は10種目からなる服従訓練。「よほどのことがなければ逆転はされないだろうと思っていました」という清水さん。予想どおり高得点をマークし、総合トップで悲願の初優勝をつかみとったのです。歴代のチームリーダーや関係者からも、喜びと称賛の声が次々と寄せられました。

拍手で迎えられる日本チーム 
「ブラボー」の声が響いた表彰式 

家庭犬のしつけや訓練も。幼稚園もスタート

JKC災害救助犬派遣を証明する看板 
犬のようちえん 園舎 

清水さんは訓練士歴40年以上。関わった犬たちは数え切れないと言うほどの大ベテランです。

 

清水さんが所長を務める「清水警察犬家庭犬訓練所」は、一般社団法人ジャパンケネルクラブが認定する県内唯一の公認災害救助犬育成訓練所。災害救助犬の訓練や育成、指導手の育成ができるほか、模擬訓練施設を備えているほか、災害救助犬認定試験に対応した訓練や受験も可能です。

 

、、、と聞くと、特別のワンちゃんたちだけの施設なのね、と思われるかもしれませんが、そうではありません!

家庭犬のしつけや訓練、相談なども受けています。「無駄吠えをする」「散歩のときに引っ張る」などはよく寄せられる困りごとだそう。

 

今年からは、清水訓練士の奥様、清水美奈子訓練士が園長を務める犬の幼稚園もオープン。飼い主さんが仕事でお留守のときに、ワンちゃんが通ってプロのトレーナーさんや仲間たちとルールを学び、人と関わる楽しさを知るところです。

 

取材に訪れた日も、新設されたばかりの恵まれた環境の中、複数のワンちゃんが元気よく迎えてくれました。異なる生き物である犬と人。お互いストレスなく心地よく過ごすために、ルールやしつけ・訓練が欠かせません。残念ながら、これらは必ずしも自然に身につくものではないのですね。

これからワンちゃんを迎えたいという方はもちろん、犬の飼育に慣れている、犬のことはよく知っていると思っている人にもぜひ訪れてほしい施設です。

画像1 

清水警察犬・家庭犬訓練所(ドッグスクールしみず)

◆住所/勢崎市赤堀今井町2丁目870−2

◆TEL/0270-63-3741

◆営業時間/5:30~18:30


清水警察犬・家庭犬訓練所(ドッグスクールしみず)・犬のようちえんHP

 


取材日:2025年7月

アイマップの独自連載企画
おじゃましまーす
このコーナーは、アイマップ取材スタッフが、伊勢崎市や佐波郡内で見かけた 「ここどんなお店?」「入ってみたいなあ」って思うようなお店を取り上げて、 貴方に変わって見てきてあげるよ〜、っていう企画です。
まああんまり堅く考えないで、アイマップが見つけてきた、お店をご紹介するコーナーと思って頂ければいいのかな。地元を再発見しましょう。灯台もと暗しって思うことが、多々あるかもしれませんよ〜

ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)



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