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まちおしAWARD at 伊勢崎 ブラッシュアップ作品 阿部祐子さん

「読書の街いせさき」の継続のために

 今年の4月26日、伊勢崎市図書館下の川辺にある広場でマルシェを開催しました。図書館下のあまり使われていないその広場で、本に関するイベントをしたい!という仲間の発案で、一年前の同時期の初回開催からすでに三回目になります。クラフト系の出店者やキッチンカーによる集客ということもありますが、新刊本や古本の販売をしたり、ただただ推し本を紹介するだけのブースがあったり、本部門のコーナーも大変盛り上がり、「図書館に本を返しに来ただけなのに、思わず長居しちゃった」というようなお客様の声も聞こえ、実行委員四人で喜び合いました。
 さて、案外知られていないようですが、伊勢崎市は十数年前に文科省のモデル地域に選出されて以降、ずっと「読書の街いせさき」と謳っています。毎年11月には「図書館フェスティバル」が開催され、読み聞かせライブやリサイクル本の配布、著名な作家の講演会など行われ、子どもたちに募集のかかる「家族ふれあい読書新聞」の表彰や展示もあり、家族ぐるみで読書を楽しんでいる家庭が多いのもわかります。市内のあちこちに本を自由に読め、持ち帰ることもできる「まちかど図書館」も設置されているし、コロナ禍で休眠状態になった各所での読み聞かせ活動も、他市よりも比較的早くに復活していたように思います。
 漫画だって読書の一部に入れていいのであれば、昨秋に伊勢崎市出身の漫画家あらゐけいいち氏の作品「日常」と市がコラボしたイベント「伊勢崎×日常」の開催により全国からファンを集わせたことは、まさに「読書の街いせさき」のなせる業なのではないでしょうか?あれはアニメのほうがメインだろうと言われてしまうかもしれませんが、漫画版を好む我が愚息は、このイベントに参加したいがために熊本から帰ってきていますからね。
 間違いなく伊勢崎市は「読書の街いせさき」なのです。そして、このことをもっともっとアピールしていきたいのです。
 世間では本離れ、活字離れと言われていますし、個人経営の書店のみならず大手の書店ですら業務縮小や店舗撤退の時代です。
 それでも私事ではありますが、園や各学校、図書館等で読み聞かせボランティアをしたり、いせさき楽市をはじめとする各種イベントで絵本を自由に読める移動文庫スペースを作ったりしていると、立ち寄って下さる家族がとても多くて、確実に絵本を読む子どもたちの笑顔が見られます。特にコロナ後は私が読むことを依頼されるのではなく、ママやおばあちゃん、それどころかパパやおじいちゃんがお子さんに読み聞かせする姿が多く見られるようになり、絵本を介して家族みんなが笑顔になっていく様子がうかがえるし、なんなら傍観している私まで笑顔になっていて。
 大人にいきなりもっと本を読めと言ってもなかなか難しいと思いますが、お子さんが絵本に触れることによって本を好きになり読書習慣がつけば、大人になっても読むことに抵抗もなくなり、親になったときには子どもに絵本を読む側になり、その子どもがまた大人になって親になって・・・。「読書の街いせさき」を広め継続していくためには、そんな連鎖が必要なんだと思います。
 そのためにもまちなかで本に関するイベントが増えていったら嬉しいし、冒頭の私たちのイベントも続けていこう!と決意しているのですが、実はほかにも新たな試みが生まれていました。市内の高校生が、本を読まない人に本に興味を持ってもらうため」という趣旨で、3月に伊勢崎駅構内で本に関するイベントを開催したのです。高校生の思いでそのような花が開くのなら、大人も子どもも一丸となって案を持ち寄れば、もっと読書の街としてふさわしい何かができるのではないでしょうか?
 前橋で開催される「まえばしブックフェス」のような規模でなくていいのです。伊勢崎のどこかで本好きな人もそうでない人も、ふらっと立ち寄れるような本がらみのプチイベントが常に行われていて、市民に限らずたくさんの人が集まってくれたら、堂々と「読書の街いせさき」と言えると思います。
 イベントだけではなく、「まちかど図書館」の蔵書を潤わせたり、設置場所を増やしたり。市内のあちこちの公園や屋内施設のホール、商店街の店先などに椅子を設置して自由に読書できたり、読み聞かせが突然始まったり、そんな本にあふれた街になれたら最高ではないですか。本屋でなくても販売する商品に関する本を展示するだけでも、本はもちろんですが実際の商品にも興味を持ってもらいやすくなるのではないでしょうか。
 せっかくの「読書の街いせさき」という称号、市民に知られていないのではもったいなさすぎます。私がイベント時に目にする、絵本で笑顔になっている人たちの姿をもっと増やすためにも、街角にさりげなく本が存在し、自然に手に取れることがまさに「日常」であるような、そんな幸せなまちに伊勢崎がなっていくことを願ってやみません。


 

○本記事:まちおしAWARD at 伊勢崎

 

 『その他のブラッシュアップされた作品』

執筆者:千葉 敦子 さん
タイトル:「町×おかみ」〜老舗改革を支えたもの〜

執筆者:井上 哲 さん
コラム:まち × 和菓子〜伊勢崎市の茶道と和菓子〜

執筆者:杜澤 こさゆ さん
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