万徳寺の見守り観音とおびんずる猫

猫を見守る人と猫のための見守り観音とおびんずる猫ができました

下触町にある万徳寺。ここは、三筆の一人として知られる弘法大師空海が、聖観音像を自ら彫り込んだという言い伝えのあるお寺です。最近では、愛猫家の間で「猫寺」として知られる同寺の境内に2024年1月、見守り観音とおびんずる猫の像が建立されました。

境内に入ると、目に飛び込んでくるのは大きな鰐口。国内最大級を誇る県指定重要文化財です。その右手側に見えるのが、美しい立ち姿の見守り観音様。近づいてみると、ただの観音様ではありません。手にも、足元にも猫。台座の中からチラリと覗く猫と、色やポーズの違う猫ちゃん5匹を従えています! 猫好きにはたまりませんね。思わず顔がほころんでしまいます。

観音様の隣に鎮座するのが「おびんずる猫」。まるっとしたフォルムで愛嬌のある「お猫さま像」です。おびんずる様はなで仏とも言われ、なでるとその部位の病気が治ると言われているそう。猫ちゃんのために健康のために、全身スリスリさすりたくなりますね。


「見守り観音様」と「おびんずる猫」を建立したのは、ご住職の中澤賢正さんと奥様の美弥子さん。きっかけになったのは、同寺に住み、地域で管理している6匹の猫たちと、その猫たちのお世話をする5組ほどの有志たちの存在です。

日本中、世界中で猫をあたたかく見守る人たちを見守るために観音様を、猫たちのためにとおびんずる様を、と考えるようになったのです。


中澤住職が同寺の管理を任された8年前、境内には今の倍以上となる15匹ほどの野良猫が住んでいました。このままでは望まれない命がどんどん増えてしまう、と住職と、かねてから野良猫の保護活動をしていた美弥子さんが全頭を捕獲。不妊手術をした結果、今では6匹に落ち着いています。


「地域猫の聖地にしたい」と微笑む住職。今後は、参拝者の声に応えて、お賽銭箱を設置予定。「お賽銭の一部は地域猫活動に役立てたい」と話します。また、見守り観音やおびんずる猫と一緒に写真が撮れるよう、スマートフォン専用撮影台の設置も計画しているそうです。


ここからは、猫だけでなく動物好きの人にうれしいお話。境内には、人間用の永代供養ができる「観空苑」があります。天候の悪い時でも室内でお参りできる県内では珍しい施設です。そしてなんと! 同じ建物内に、人と暮らしを共にした犬猫うさぎなどペットの永代供養もできる「ペット納骨室」があるのです。ここならば、人も動物も天寿を全うした後もひとつの建物の中でご供養していただけるというわけです。人はもちろんお空に行った動物たちも喜びますね。


晴れた日は関東平野が一望できて眺望も抜群。暮らしを共にした小さな家族とずっと一緒にーー、そう考える人は相談してみてはいかがでしょうか。


 

 

 

観音山 北野院 万徳寺

伊勢崎市下触町4
tel 027-268-2106(観昌寺内)




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