経営者の輪Vol.149 P.I.Aシセイドーの「守谷純一さん」伊勢崎市三光町

Vol.149 P.I.Aシセイドー「守谷純一さん」の巻

今回「経営者の輪」にご登場いただくのは、P.I.Aシセイドーの代表である「守谷純一さん」です。

プロフィール

P.I.A シセイドーの代表であり、フォトグラファー、デザイナーでもある守谷純一さんに、仕事のやりがいや趣味の和太鼓についてうかがいました。

<プロフィール> 守谷 純一(もりや じゅんいち)さん

昭和53年5月25日生まれ
伊勢崎市三光町出身
伊勢崎市在住

 

幼稚園のころから「大きくなったらカメラ屋さん」

三光町にある「P.I.A シセイドー」は、昭和11年創業の伝統ある写真館。守谷さんは、同店の4代目です。小さいころから、遊び場は暗室。作業をするお父様の手元を見つめながら、現像液に浸した白い印画紙に写真が浮かび上がってくる様子をワクワクしながら待っていました。
そんな守谷さんですから、誰に言われたわけでもなく、将来の夢はお父様と同じ「カメラ屋さん」。幼稚園に通うころから心に決めていたのだそうです。
カメラやフィルムの販売、現像、プリントに加え、学校や結婚式場での写真撮影を始めたのは、3代目であるお父様。高校2年生のときから、守谷さんはお父様のアシスタントをしながら、現場で写真を学びました。一生に一度のお祝いごとに携われる喜び、多くの人の手元に残る思い出を作る充実感を覚えて、この道でやっていこう、と決意を新たにしたのは高校3年生の10月。このことをお父様に伝えると、早速、知人を介して4月からの就職の話をまとめてくれました。
「修業はできるだけ厳しいところで」というお父様のリクエストで決まった先は、鹿児島の繁華街にある写真館。従業員が15人という同業者の中でも規模の大きなところでした。簡単には帰って来られない、けれどもしっかり目は行き届く、お父様にとっては願ったり叶ったりの修業先ですが、高校生だった守谷さんの心境は「!?」だったとか。未知のしかも遠い場所での就職に「不安とワクワクが混在。でも夢があったので一歩を踏み出すことができました」と話します。

 

心でシャッターを切る魂の仕事人

就職先は、7つの結婚式場と提携をしているほか、学校のアルバム制作やスタジオ撮影、カメラ販売、現像、プリント~仕上げを手掛けるなど幅広い業務を展開していました。そこで守谷さんは、来る日も来る日も暗室作業。夜中の1時、2時まで仕事をする日が続きました。「就職先で一番学んだのは『忍耐』(笑)。あとは、いろいろな先輩につけたことが大きな財産になりました」と当時を振り返ります。それだけたくさんの先輩が、守谷さんに親しみと安心感を持ち、仕事を任せたということです。  
勤め始めて3年ほど過ぎたころ、お父様が修業先に「そろそろ(息子を戻してもらって)いいかな」と尋ねると「まだまだ」と、修業期間は延長。結局、6年半の修業を経て、伊勢崎に戻ってきました。25歳の夏のことでした。
「P.I.A シセイドーで働くようになって最もうれしかったのは、お客様の生の声に触れられることでした」と守谷さん。たとえば、結婚式の写真でも修業先では結婚式場に納めるため、お客様とダイレクトに話すことがありませんでした。P.I.A シセイドーはお客様に直接手渡すときに、お客様の喜びの表情に触れることができます。中には感動のあまり泣いてしまうお客様もいるほどです。  
幼稚園や学校の卒園・卒業記念写真は、お休みをすると写真の上の方に丸く抜かれた顔写真が並ぶのが一般的ですが、P.I.A シセイドーでは合成をしてみんながそろった状態で仕上げてくれます。また、古い写真を復元したり、別々の写真に写っていた兄弟姉妹を1枚にしたり。パソコンを駆使して、希望を叶えます。「長年の夢だったの」と写真を胸に抱き、口元をほころばせる高齢の方も少なくありません。 「お客様の喜ぶ顔を見ると、また次も、と頑張れます」と笑顔を見せる守谷さんは「思いが入りすぎて、上がった写真を見ながら自分で泣いてしまうこともあるんです」という、魂のある経営者です。

 

 

趣味は和太鼓。ニューイヤー駅伝での雄姿に期待

昨年1月1日に代表の座についた守谷さん。「やっていることは変わりない」と言いますが「自分が店を守るという意識は高まりました。初代、二代目が築いた伝統に先代が広げた仕事。そこに込めた思いを背負う責任を感じました」と表情を引き締めます。
これからは、撮影スタジオを充実させ、家族が気軽に撮影に訪れるようにしたいと抱負を語ります。家族で写真を撮った子どもが大きくなったとき、単なる家族との思い出の品ではなく、大切に育ててもらったという思いも守谷さんが写す写真からは感じられ、一生のかけがえのない宝物になるはずです。
そんな守谷さんの趣味は和太鼓。今は、高崎を拠点に活動をしている「頼政太鼓」に在籍し、県内各地で演奏をしています。近々では、元旦のニューイヤー駅伝で最初のタスキリレーが行われる高崎市役所前で演奏予定。短い時間ではありますが、テレビでも放映されるのでどうぞお楽しみに!

 

企業情報

P.I.A シセイドー

住所/伊勢崎市三光町3-3
TEL/0270-25-1584
営業時間/10時~20時
定休日/日曜、祝日(予約があれば営業)

取材日 平成24年12月

応援します商売人!
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!

あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。

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