経営者の輪Vol.235 池田屋油店の「尾島 範彦さん」

経営者の輪Vol.235 池田屋油店の代表の「尾島 範彦さん」

今回ご登場いただくのは、池田屋油店の代表の尾島 範彦さん。調理師からの転身、群馬伊勢崎商工会青年部の部長を務めた経験から得たことなどを伺いました。

プロフィール

尾島 範彦(おじま・のりひこ)さん

伊勢崎市出身

調理師から家業継承へ

おじいさまが創業した池田屋油店の3代目として活躍している尾島さん。意外なことに社会人デビューを飾ったときは、調理師でした。

 

料理に興味を持ったのは高校生のとき。きっかけは、当時テレビ放映されていた「料理の鉄人」でした。与えられた食材をテーマに、和洋中の料理人「鉄人」と、挑戦者が特設会場「キッチンスタジアム」で対戦する異色のバラエティ番組です。鉄人の鮮やかな包丁さばきによって、色とりどりの食材が華麗に変化していく様子に釘付けになりました。

「自分もやってみたい」と調理師学校に入学。フレンチ、イタリアンなどが学べる洋食を専攻しました。

 

卒業後は県内で複数の店舗を展開するパスタ料理店へ就職。厨房スタッフとしてキャリアを積みました。「忙しかったけど楽しかった」と当時を振り返ります。10人前、20人前と1度に押し寄せるたくさんのオーダーを、厨房スタッフ、サービススタッフと皆で力を合わせてお客さまの期待に応える達成感が心地よかったそうです。「おいしかったよ」「ありがとう」「また来るね」の言葉と共に寄せられるお客さまの笑顔は、何よりのご褒美でした。

 

しかし就職して4年が経つと尾島さんは、体に異変を感じることが多くなってきました。立ち通しが堪えたのか、腰に痛みを感じるようになってきたのです。次第に仕事することも辛くなった尾島さんは、退職。おじいさま~お父様がつないだご縁を引き継ぐべく、池田屋油店に入る決意をしたのです。

 

同業他社での幅広い学び

「すぐに家に入るのではなく、ガス業界を勉強した方が良い」というお父さまのアドバイスで、前橋にあるエネルギー関連の会社へ就職。そこは県内外にいくつも支店を持つ大きな会社でした。親会社は、燃料油販売シェア、系列給油所数シェアともにナンバーワンを誇る大企業。歴代の社長は、親会社からの出向者でした。

 

親会社・子会社・関連会社、出向などを身近に感じることで、会社という組織や社会の仕組みについて知るようになったそうです。

同社では営業・工事・配管などひと通りの業務を経験。中でも楽しかったのは、配管の設計です。もともと「ものづくり」が好きな尾島さん。効率だけでなく見え方の美しさにもこだわった配管の設計するのは、とても面白かったそうです。

そして、お客さまとのもとを修理で訪れた時に「ありがとう」と喜んでもらえるのは、仕事をするうえで大きな原動力になりました。

 

お父様から「そろそろ(戻ってほしい)」と声がかかったのは、7年目を迎えようとするころ。尾島さん、31歳の時でした。

 

池田屋油店で仕事を始めて改めて感じたのは、お客さまだけでなく、同業他社との距離の近さです。同じ地域にある同業者は、決してライバルではなく、同じ業界を担う仲間たち。それぞれ得意分野を持ち寄ったり、時には部材の貸し借りをしたりして、力を合わせて仕事しています。「この協力体制は、心強く有難い」と尾島さんは笑顔で話します。

 

同店の強みは、先代、先々代が築き上げた長い歴史です。「何かあったら頼むよ」とお客さまの言葉に、信頼を寄せられていると痛感するそうです。それと同時に感じるのはおじいさま達の優しい人柄と顔の広さ。「何かあったら」ではなく「何かなくても」お客さまのもとに丁寧に足を運ぶフットワークの良さが、今の同店を作っていると確信しています。それを引き継いで尾島さんも、丁寧で迅速な対応を常に心がけているそうです。

 

 

 

 

みんなで心ひとつに地元伊勢崎を盛り上げたい

 

 

今年は仕事以外でも尾島さんにとって大きな1年でした。所属する群馬伊勢崎商工会青年部で部長を務めたのです。「百人みこし」では実行委員長に。「怪我なく、熱中症もなく、喧嘩もなく(笑)。無事に終わってホッとした時、皆から『お疲れ様』『よかったよ』と声を掛けられ、やってよかったと心から思いました」と笑顔を見せます。

他の団体ともつながることができ、大好きな地元伊勢崎を盛り上げていこうと心を1つにできたことは大きな収穫だったそうです。

 

 

そんな尾島さんの楽しみは、仕事の後の晩酌。今は麦焼酎を炭酸で割り、カットレモンを入れてさっぱり飲むのがお気に入り。時には子供さんのリクエストに応じて自慢の腕をふるうこともあるのだとか。「オムライスは、なかなか好評」と照れながら話します。「子どもたちには、自分の夢を実現させてほしい」、と願う一方で「一緒に仕事ができたら楽しいだろうなぁ」と本音もポロリ。優しいパパの顔を覗かせました。

企業情報

池田屋油店

◆住所/伊勢崎市境438-1

◆TEL:0270-74-6548

◆営業時間/90018:00


◆業務内容/LPガス販売、灯油販売、給湯器などの住宅設備機器販売ほか



 取材日 2020年2月

 

 

 

応援します商売人!
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!

あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。

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