須藤　知之（すとう　ともゆき）さん

伊勢崎市出身

前橋市在住

公共工事、店舗、テナント、一般住宅など建設事業から土木事業を幅広く手がけている小島建設株式会社。同社の建設部で主任を務めているのが、須藤知之さんです。

須藤さんの人生に大きな影響を与えたのがサッカー。小学校4年生の時、通っていた伊勢崎市立広瀬小学校にサッカーのチームができ、須藤さんも早速メンバーに加わりました。ポジションはミッドフィルダー。「仲間と一緒に戦うスタイルが、性に合っていたんだと思います」と振り返ります。ただ、新生チームだったこともあってなかなか勝ちに恵まれず、悔しい思いをしていました。

転機になったのは、中学校の時。サッカー部の顧問が、前橋商業高校サッカー部のOBだったのです。前橋商業高校サッカー部といえば、全国大会出場を果たしている古豪。昭和63年と平成元年度には、2年連続して全国選手権でベスト4入りを果たしています。

そんな強豪でやってきた顧問に鍛えられたチームはメキメキと力をつけ、県大会でも優勝争いに加わるまでになっていきました。心に残っているのは3年生の最後となった試合です。優勝候補の一つに挙げられていましたが、ベスト4で惜しくも敗退してしまいました。

その後、顧問の勧めで前橋商業高校に進学します。当時の部員は、1年生だけでも52人。全体では120人にも上る大所帯の部活でした。須藤さんが在籍していた3年間で2回も全国高校サッカー選手権大会に出場。3年生の時はベスト16まで駒を進めました。試合には出場していないものの「全国大会は独特の雰囲気があり、この舞台で本来の力を発揮できるのはとても難しいことだと思った」と話します。

また、高校の部活を通じて、サッカー以外にも大切な事を学んだ須藤さん。「そういう意味でも充実した3年間を送ることができました」と笑顔を見せます。

大学卒業と同時に、販売の仕事に就くことになりました。ところが慣れない仕事で、腰を痛め、退職を余儀なくされました。

そんな須藤さんに「手伝いに来ないか」と声をかけてくれたのが、小島建設の先代社長。当時、同社は、伊勢崎市立北小学校の建設に携わっていました。須藤さんは、現場でとにかく汗まみれになって働きました。ここで培った基本的なことが、今に生きていると言います。

働き始めた当初の主な仕事は現場管理の補佐。上司について回り、適切に施工されているか確認をしたり工事写真を撮したりという作業が主でした。校舎が建ちあがる過程で、少しずつ仕事の内容や流れが分かるようになりました。「始めた当初は図面を見てもどこにいるのかもわからない状態でした。でも働いていくうちに、なにも無いところから少しずつ建物ができ上がっていく様子や、完成した建物を見て大きな充実感を感じました」という須藤さん。1年後、正社員として同社に入社することになりました。

建設業に従事するうえでは、専門的な知識がないといけません。同社では、資格取得にも力を入れています。須藤さんも業務終了後、週に2度ほど専門の学校へ通学。大変な仕事をした後に、さらに離れた場所まで勉強をしに行くのはとても大変です。

「今でも仕事内容は大きくて変わりません。」と須藤さん。念頭に置いているのは、お客さまの希望に、できるだけ応えることだそうです。「品質・予算・工期どれも欠かせない要素ですが、一番はお客さまあってこその小島建設だと思っています。そこに寄り添えることにより、お客さまの信頼を得られると信じています」。

また、経験を積むに従って新たに加わったのが、後進の指導です。たくましく成長していく後輩たちの姿を見られるのは、今の須藤さんにとって大きなやりがいのひとつになっています。

休日は、3人のお子さんをもつパパ。夏は海や、冬には温泉などを一緒に楽しんでいます。

会社では、現在、建設部の主任を務める須藤さん。小学校から高校まで、しかも部活も一緒だったという同じ年のいとこは、大学こそ違いましたが、会社で再び合流。サッカーをしていたころのように力を合わせて会社を盛り上げていきたい」と希望を語ります。チームプレーが合っている須藤さん、きっと最高のチームをつくり上げるに違いありません。

小島建設株式会社

◆住所／伊勢崎市若葉町19番15号

◆TEL／0270-25-3517

◆創立／大正12年９月

◆営業時間／8：00～17：00

◆休日／土曜、日曜、祝日

◆業務内容／建築土木設計施工、不動産企画開発、左記に付随する業務

取材日　2022年8月