経営者の輪Vol.252 yakisobar 直飛の店長「細野直飛さん」

経営者の輪Vol.252 yakisobar 直飛の店長 細野直飛さん

今回、お話を伺うのはyakisobar 直飛の店長 細野直飛さん。考えるのが好き、という細野さんに野球を通して体得した逆算の考え方、コロナ禍での挑戦について伺いました。



プロフィール

細野 直飛(ほその・なおと)さん

伊勢崎市出身

伊勢崎市在住

 

逆算の考え方で戦略を練る

細野さんのご実家は「焼きそばほその」。伊勢崎とその近隣の人なら少なくても一度は口にしたことがあるというほど、誰もが知る有名店です。創業者はおばあさま。そのあとをお母様が継ぎ、今は昼間は細野さんとお母様で切り盛りし、夜は細野さんが「yakisobar直飛」とのれんを替えて営業をしています。

 

お母様が手際よく調理をする姿を見て育った細野さんは、小さいころから食べることもお料理をすることも好きだったそうです。運動も大好き。小学生から高校生まで野球に打ち込んでいました。

 

「北小学校時代の野球チームはとにかく強かった」と細野さん。特に4年生の時のチームが県で優勝するほどだったため、練習試合の度にいろいろなところに連れていってもらったそうです。最初は勝つことが楽しかった野球ですが、次第にあれこれ考えるように。相手との駆け引きや、戦術を考えることに面白さを感じるようになっていました。

 

軟式野球部の部長を務めた中央高校時代は、メンバー選びから戦い方まで自分で考え、監督に代わって指揮をとっていたのだとか。目標を決めたら、そこがゴールになるよう逆算して考える、勝つためには、今、何をするか? を考え、今やるべきことを決めていきました。このころから「雇われの身は向いてない」と自己分析。いずれは、経営をする側になりたい! と卒業後は、東京国際大学の経済学部に進学しました。


アルバイト先の店長から言われた忘れられない言葉

入学と同時に初めての一人暮らしをスタート。多くの学生がそうであるように、細野さんも学業の傍らアルバイトにも精を出します。

このとき、心にあったのは初めてアルバイトをした高校時代に店長から言われた「折角、アルバイトをするのだから、成長できるよう頑張って」という言葉。2年間アルバイトを続けた居酒屋では、お酒を扱うお店でのお客さまとの接し方や距離の取り方を学んだそうです。このことは、今でもとても役立っているといいます。

 

いずれは飲食業で独立したい、と考えるようになり、卒業後は、回転寿司店を経営する会社に入社。決め手は「県内一売れている」点でした。実際に現場に身をおいて、売れる秘訣を知りたいと思ったのです。その後、具体的な運営を学びたいと、さまざまなタイプの飲食店を経営する会社に転職。1年後には店長を任され、店舗の運営に携わり始めました。「はたから見ていたのと実際では全然違った」という店長職。責任、見るもの、人材の見極めや教育、考えの違うスタッフと意見のすりあわせをする大変さも学びました。

 

最大のピンチだったのは、入社4年目のこと。ある店舗の店長を任されたときです。そこは、お客さまも入っていて、売れていたにもかかわらず、それに伴う結果が見えてこなかった店舗でした。そこに送り込まれた細野さん。コミュニケーションを取りながらスタッフとの心の距離を詰める一方で、冷静に原因を探りました。そして材料を見直し、作業効率を考え直したところ、すぐに結果が表れたのです。こうなると、スタッフの士気も上がります。最終的には黒字になり、立て直しを成功させました。今もその店舗は営業を続けているそうです。


厳しい状況の中、見出す活路

独立を考え、物件を探そうとしていたとき、お母様が「この店(焼きそばほその)を使ったら?」と提案。こうして昼間は、歴史ある「焼きそばほその」、夜は安くて美味しい居酒屋「直飛」をオープンさせました。

 

夜は少人数で来店するお客様が多いだろうと予想。最も考えたのは価格です。ポーションを小さく一人で来ても複数のお料理が楽しめるよう工夫しました。

イチオシは、やはり焼きそば。「焼きそばをつまみに飲みたい」というお客さまの声に応えて、焼きそばを中心にメニューを組み立てました。

 

順調だった経営は、コロナの感染拡大により状況が一変。その変化に対応すると同時に材料のロスをなくせるようメニューを一考しました。人気の焼きそばの種類を、肉入り、辛口、ニンニク、マヨネーズと味わいの異なる4種類に増やし、ご飯ものやセットものも多くして、家族でも気軽に来られるよう工夫をしました。もちろん、テイクアウトもOK。自宅でゆっくり「直飛」の味を、家族みんなで味わうことができます。電話予約をすれば待たずに受け取れます。

 

夢は、新店舗の出店です。「お取り寄せ」にも前向き。帰省の時期になると「懐かしい」とお店を訪れる人が大勢います。その人たちに喜んでもらえるよう「お取り寄せ」にも対応したい、と話します。

 

「今は辛抱の時期かな」という細野さん。「伊勢崎という地域に合っていて、みんなが得をするような配達システムを見出すことができれば」と、多くの人が喜ぶ明るい未来につながる取り組みを考え始めています。


企業情報

yakisobar直飛

 

◆住所/伊勢崎市平和町26-1

◆TEL/0270-26‐0952

◆創業/1972年

◆営業時間/11:00~14:00、16:30~22:00

◆店休日/日、第3月

◆業務内容/飲食業



 

 取材日 2021年3 月

 

yakisobar直飛こちら

 

応援します商売人!
今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ!

あのお店・会社のあの人を連載で御紹介します。
アイマップでは連載企画として、「応援します商売人!今こそフロンティアスピリッツを発揮せよ」と称し地域の企業人・オーナーさん達をご紹介していきます。 また次の方は、ご紹介を頂くという経営者の輪方式をとらせて頂きます(笑) この企画を通じて、少しでも地域の皆さんに地元のお店や企業、そしてそこで働く人達を知って頂ければ と思っています。またそれが僅かでも売上増やビジネスチャンスに繋がれば幸です。

ご注意:本記事は上記の日付をもとに作成しています。実際にお店等に行く方におかれましては、事前に電話等で確認してからお出かけ下さい。記事と情報が異なる場合、imapは一切責任を負いませんのでご了承下さい。(記事と情報が異なる場合もありますので ご了承下さい。)


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